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交通と統計 2018年1月(通巻50号)



2018年1月31日発行
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仙台市地下鉄東西線の開業と交通計画
  
板谷 和也いたや かずや:流通経済大学経済学部教授

 東北最大の都市・仙台市の鉄道路線には、東北新幹線、東北線、仙山線、仙石線といったJRの路線と地下鉄がある。近年、我が国では新規の地下鉄路線の開業は少なくなっているが、 仙台市では1987年開業の南北線に続く2路線目となる東西線が2015年2月6日に開業している。本稿ではこの地下鉄東西線について、その計画や概要、市の交通計画における位置づけ等を含めて紹介することとしたい。
イギリス鉄道の上下分離及びフランチャイズ制度における新たな動向
  
小役丸 幸子 こやくまる さちこ:一般財団法人交通経済研究所 調査研究センター 主任研究員

 イギリスでは1994年4月に行われた鉄道改革により、輸送事業とインフラ事業が分離され(上下分離)、旅客輸送においてはフランチャイズ制が導入された。それから20年以上が 経過かしたが、イギリスの鉄道改革の最重要施策であった上下分離とフランチャイズ制度は、近年、それぞれに変化している。
 フランチャイズ制度は補助金額を軸にした入札から輸送サービス全般が注目されるようになり、フランチャイズの担い手も管理側、フランチャイジー側とも新たな動きを見せている。 一方、上下分離につては、インフラ保有・管理会社であるネットワークレールの組織運営上の問題や、列車運行会社(上)とインフラ会社(下)の運行上のトラブルなどにより、その在り方が 問われる事態となっている。
 本稿では、鉄道改革以来、フランチャイズ制度と上下分離がどのような変遷をたどってきたかを振り返りながら、それぞれが抱える問題点を論じるとともに、鉄道運営における「地域主導」の 動きと併せて、イギリスの鉄道の新たな動向を取り上げる。
[鉄道施設探訪記]  「第10回 天竜浜名湖鉄道・瀬戸橋梁と河野康雄」
  
小野田 滋:公益財団法人鉄道総合技術研究所情報管理部担当部長

 鉄道にまつわるさまざまな施設を紹介するシリーズである。多くの鉄道施設は見慣れた風景の中にとけこみながら、さりげなく存在している。このシリーズでは、そうした日常風景に埋もれた「逸品」にスポットをあて、その「真価」を紹介している。ここに登場する鉄道施設は、誰でもが知る鉄道施設ではなく、 むしろ知る人ぞ知るような物件ばかりだが、このシリーズによって黙々と鉄道輸送を支え続けてきた鉄道施設の存在を再認識していただければ幸いである。                  

 天竜浜名湖鉄道は、かっての国鉄二俣線を第三セクター化した鉄道で、浜名湖の北縁を大きく迂回しながら東海道本線の掛川と新所原の間を延長67.7kmで結んでいる。この天竜浜名湖鉄道のちょうど中央部に位置する常葉大学〜金指間に1938(昭和13)年7月に完成した瀬戸橋梁いう名称の長さ39.0mほどの鉄筋コンクリート構造による橋梁がかかっている。 瀬戸橋梁は、試作的な鉄筋コンクリート橋梁として、他に類例のない外観と特徴を備えており、戦前の鉄筋コンクリ―ト橋梁の技術的到着点を示した。
 瀬戸橋梁は、天竜浜名湖鉄道の二俣川橋梁、都田川橋梁、気賀駅本屋などとともに、2011(平成23)年に国の登録有形文化財に登録された。

鉄道関係情報・2
  
荻野 隆彦おぎの たかひこ:一般財団法人研友社

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[速 報] 鉄道統計(平成28年度) JR・関連機関 
  
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