北海道石炭輸送における海陸複合輸送体制の推移
第一部 戦時下陸運転換期の北海道石炭輸送:鉄道・航路・中継港湾の総合的分析
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高津 俊司 :株式会社レールウェイエンジニアリング代表取締役
筆者は戦後、北海道の最大の石炭積出港である室蘭に生まれ、活気のある鉄道施設や積出整備を見て育った。その経験から、明治期以降の北海道における石炭輸送と、室蘭港をはじめとする水陸連絡設備の変遷について研究を進めてきた。
後に満鉄総裁となる大村卓一の設計した室蘭・小樽の木造高架桟橋は明治末期に完成したが、老朽化に伴い昭和初期には最新式の機械荷役へと更新された。これらの設備は、戦時下から戦後復興期、さらには高度経済成長期に至るまで、北海道からの鉄道と海運を結ぶ重要な結節点として機能し、円滑な石炭輸送に大きく寄与した。
本稿は、戦時色強まる1930年代後期から戦後の北海道石炭輸送において形成された海陸複合輸送体制の推移と、その歴史的役割を明らかにすることを目的として2部構成で報告する。
第一部は、1930年代後期から1945年の終戦までについて、「戦時下陸運転換期の北海道石炭輸送:鉄道・航路・中継港湾の総合的分析」として、第二部は、戦後の1945年から1949年の国鉄発足、そして高度経済成長期前の1954年頃までについて、「戦後復興期の北海道石炭輸送:傾斜生産方式と海陸複合輸送体制の展開」として、諸統計や文献により、とりまとめ考察する。
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大阪・関西万博 来場者輸送実績について
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寺田 幸紀:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会 交通局長代行(2026年3月時点)
公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、大阪・関西万博来場者輸送計画について「交通と統計」No75(2024年4月)に寄稿したが、本編は、その続編として、2025年日本国際博覧会来場者輸送対策協議会が2025年12月18日に公表した大阪・関西万博来場者輸送実績報告書に基づき、来場者輸送実績についてダイジェストで紹介する。
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東京モノレールの60年と今後の経営戦略
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渡邊 剛生:東京モノレール株式会社 経営戦略本部 執行役員 企画財務部門長
小笠原 祐一:東京モノレール株式会社 経営戦略本部 企画財務部門 次長
東京モノレールは、1964年の開業以来、羽田空港アクセスの基幹を担いながら、湾岸部の通勤・業務交通という「日常」と、国内外の航空旅客輸送という「非日常」の双方を一体的に支えてきた都市鉄道である。沿線の再開発、羽田空港の拡張・国際化、競合路線の登場という外部環境の変化のなかで、当社は「安全・安定輸送」を軸として、空港ターミナル直結・時間信頼性・他社線への乗換えの分かりやすさというコア価値を磨いてきた。近年は、ブランディング戦略の再定義やアート・カルチャー発信を織り込む取組を通じて、移動の前後を含む体験価値の向上に注力している。さらに、山手線と結節する浜松町・大門エリアを「目的地化」することで、空港から都心の単線的移動を、”東京旅行の序奏"へと拡張する戦略を打ち出している。
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鉄道サイバーセキュリティ -安全を維持するための新た取組み-
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松崎 和賢:中央大学 国際情報学部 教授
鉄道は、社会・経済活動を支える基盤インフラであり、安全かつ安定した輸送の確保が求められてきた。その一方で、情報通信技術の発展やシステムのネットワーク化が進む中で、鉄道システムがサイバー攻撃の影響を受け得る存在であることが、現実の課題として意識されるようになっている。近年、社会インフラ分野におけるサイバーセキュリティへの関心が高まる契機の一つのとして、港湾分野におけるランサムウェア被害事例が挙げられる。名古屋港のコンテナターミナルで発生した事案は、情報システムへの攻撃が物流の停滞という形で顕在化し、業務継続に直接的な影響を及ぼし得ることを多くの関係者に印象付けた。この経験を背景に、鉄道分野においても重要システムを対象とした情報セキュリティ対策の在り方についての検討が進められている。こうした動きは、サイバーセキュリティが情報部門だけの課題ではなく、安全かつ安定した輸送にも関わる問題として、位置付けられつつあることを示している。
本稿では、日本の制度的枠組みを整理した上で、サイバーセキュリティがどのように注目されているかを概観する。あわせて、IEC(国際電気標準会議)が策定を進める鉄道分野初の国際サイバーセキュリティ標準であるIEC 63452に着目し、その考え方や位置付けが、日本の鉄道分野にとってどのような意味を持ち得るかについて整理する。
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